明日は明日の風が吹く・70代日々の綴り

(月の雫・・・)からのブログ名変更してます)

今更になって生きてる意味を考えても仕方がない
今、生きてる事が重要
来るであろう明日、来ないかもしれない明日
人はそう言う薄氷の上で
毎日を過ごしてるのだと思う
だから、今日が大事、今が大事
明日は明日の風が吹く

映画「閉鎖病棟」を見て

Netflixで「閉鎖病棟」と言う映画を見終わった。
鶴瓶さんの味のある演技や、綾野剛さん、小松菜奈ちゃんも素晴らしかった。
私は大昔に閉鎖病棟を一度訪れた事があって、
映画を見てそれを鮮明に思い出した。
最初に言っておきますが、私はこの病気、病院に偏見はありません。
私自身も鬱で通院した経験があるし、今や身近な病なので。


20年以上前の事、私達夫婦が親しくしていた女性がいて
その女性、私生活で色々ありすぎて少し鬱気味だった。
その女性の知り合いが山口県のとある病院に勤務してるらしく、
そこに入院したいので一緒に付き添って行ってくれないかと頼まれた。


そこはいわゆる精神病院だそうで、なぜそこに?と聞いてみたが
知り合いがいるので安心だからと言うので
夫の車で連れて行った。
夫は一度地図を見るとすぐに道を把握して
間違えずに到着すると言う特技?があった(笑)


福岡から山口までの道のりは遠かった。


なにやら瓦そばで有名な地域で川棚温泉?のある所。
病院に行く前にその名物の瓦そばを3人で食べた。


そこから病院まではすぐだったような・・
病院はすぐにわかった。
大きな病院だったが、玄関を入ると長い廊下があって
一人も人がいなかった。
受付で彼女が名前を言うと、看護師さんが迎えに来て
「病棟に案内します」と言って先導してくれた。
あっ、その前に短い時間だったが
先生の診察はあったな。


この病院には、彼女も初めて来たのに
先生の問診とか簡単なんだな?と不思議に思ったが
看護師さんに案内されるまま進むとエレベーターの前に来た。
エレベーターも看護師さんが鍵を使って開けてから乗る。
2階で降りたら、エレベーターの前なのにすでに異様な雰囲気。
たくさんの患者さんが、行ったり来たり歩いていて、
こっちにはほとんどの人が無関心。


廊下の向こうに、中庭のような開けた空間があり
そこにも大勢の患者さんが歩いたり座ったり。


何の手続きもせずに、何の説明もなく
すぐに病室に案内された。
4人部屋?らしかったが、彼女のベッドは廊下側の
一番手前だった。
病室の全貌は見えなかった、カーテンで仕切られてるので。


多分、落ち着いてから先生や看護師さんの説明とかあったのだろうが
私達夫婦には何も話もなく(一応付き添いなのに)
知り合いだと言う病院勤務の人にも会えずじまい。
私は思わず「〇〇ちゃん、本当にここに入院するの?
ねぇ、一緒に帰らない?」と耳元で言ってみたが、
彼女は「大丈夫、帰ってくれていいですよ、ありがとうございました」と
私達を見送ったので
強引に連れて帰る訳にも行かず、私達夫婦は帰途についた。


帰り道の車内では気持ちが暗くなってしまった。
あの閉鎖病棟の中を一瞬見ただけで
今まで経験した事のない
異様な光景だったのが忘れられず、
本当に置いてきて良かったのか?
ああいういわゆる閉鎖病棟に
入院するほど彼女の症状が悪いとは思わない、
今から電話して迎えに行こうか?などと
あれこれ話し合ったが、結論は出ない。
本人が希望して入院したのだからどうにもならない。
もし、我慢出来なかったら帰って来るよ、
彼女は強制ではなく自分の意志で入院したんだから
退院も出来るよと、堂々巡りな会話。


彼女は何かにすがりたかったのか。
それほど心を病んでたとは思えないのに
何がおきたのだろう?と親しかったにも関わらず
彼女の事を知らな過ぎていた事に二人で猛省するばかり。


電話もなかった。
電話とか自由に使えたかどうかも分からない。
気にはなってもどうにもならない。


そして入院して3日目の事、彼女から電話があった。
「退院して家に戻ってます」って!(爆)
やっぱり、環境に耐えられなかったらしい。
病院で2日間は寝た訳だけど、結局男友達に電話して
迎えに来て貰ったらしい(爆)
さすがにわが家には迎えに来てとは言えなかった?(笑)


後で、彼女に会って話を聞いたが、
その病院は完全なる閉鎖病棟の精神的に重篤な人ばかりで
誰とも話さず、会話も出来ず、自分はここにいるべきではないと
気が付いたらしい。
そんな事は病棟に入ってすぐに気が付くべきだけど
その時は彼女も気持ちが煮詰まっていたんだろう。
入院すれば、何とかなって気持ちが楽になると考えたけど、
そこは思っていたような病院ではなかったと言う事だ。


後に通院で治療を受けて、彼女は鬱から脱出できた。
生活面でも色々変わったし、元気を取り戻し
普通に仕事をして、普通に新しい彼も出来て
一人暮らしだったが実家に戻ったとずっと後になって知った。
夫が亡くなってから、あまり会う事も無くなったので、
今はどうしてるのかさっぱりわからないが、
きっと元気でいる事だろう。


あの当時、どこの何という病院だったか知らなかったが
今、ネットで検索するとすぐにわかった。
今は、当時とは違うようでもっと大きな病院になっているようだ。
瓦そばを食べたレストランも健在だった。


映画を見て、久々に思い出しましたとさ、
遠い昔の一日を。


追記


エンディングの曲が素晴らしいと思って
YouTubeで探したらあった!!
何と!Kさんの曲だった!
関根勤さんの娘麻里さんの旦那さん。

FITKIREE | Nepali Full Movie | Saugat Malla | Diya Maskey | Nischal Basnet | Anup Baral



今年も舁き山は行われなかった。
飾り山だけを7月半ばに見た。

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